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平和の鐘コード完全ガイド|ギター・ピアノ演奏のすべて

Author

Sarah Rowe

Published Jul 25, 2026

平和の鐘コード完全ガイド|ギター・ピアノで弾く「平和の鐘」の世界

平和の鐘 ギター ピアノ コード演奏イメージ

「平和の鐘」という言葉を聞いて、心に浮かぶメロディはひとつではない。日本の音楽シーンには、同じ題名を持つ複数の名曲が存在する。合唱の舞台で歌われる力強い「HEIWAの鐘」、そして日本を代表するロックバンド・サザンオールスターズが放った「平和の鐘が鳴る」。ギターやピアノでこれらの曲を弾いてみたいと思っている人は多く、平和の鐘のコードを検索するユーザーも後を絶たない。このガイドでは、それぞれの曲の背景から具体的なコード進行、演奏のコツまでをまるごと整理する。

「HEIWAの鐘」とは何か——曲の背景と誕生

まず押さえておきたいのが、合唱曲として広く親しまれている「HEIWAの鐘」だ。2000年に開催された九州・沖縄サミットで紹介され、注目を集めた曲で、後に高校の音楽の教科書にも採用され、広く歌われるようになった。武器に頼らずに平和な世界を作ろうというメッセージが、沖縄風のメロディーに乗せられている。

沖縄県出身のシンガーソングライター・仲里幸広さんが作詞・作曲した合唱曲で、戦争の悲惨さを背景に「平和を願う心」を力強く歌い上げる作品として、学校現場や合唱コンクールで広く歌われている。白石哲也による編曲も相まって、ソプラノ・アルト・男声の三声が重なる混声合唱版から、同声二部合唱まで多彩なアレンジが生まれている。

曲調は沖縄音楽の温かみを持ちながら、テンポは力強い。「拳をひろげてつなぎゆく 心はひとつになれるさ」という一節が象徴するように、メッセージは直接的で、聴く者の胸に真っすぐ飛び込んでくる。その普遍性こそが、世代を超えて愛され続ける理由だろう。

HEIWAの鐘のコード進行を読み解く

HEIWAの鐘 合唱コンクール 学校

「HEIWAの鐘」のコード進行はAbメジャーキーを基本とする。イントロ部分では穏やかに始まり、サビに向かって感情が高まる構成になっている。BPM=120、4/4拍子で進み、イントロはEbのコードから展開し、Ab・Fm・Cm・Db・Ebというコードが骨格を成す。この進行は沖縄民謡のスケールとも相性がよく、独特のグルーヴを生む。

ピアノで弾くなら、左手でこのコードをルートとともに刻み、右手でメロディラインを追う形が定番だ。ギターでのコード演奏なら、カポタストを使うことでポジションを下げ、押さえやすいキーに移調するのも有効な手段になる。Abはバレーコードになるため、初心者には少々難しく感じられるかもしれないが、キーを半音下げてGメジャーに移調すれば指への負担が大幅に減る。

主なコード進行のパターンはこう整理できる。

セクション 主なコード(原キー:Ab) 移調後(Gキー参考)
イントロ Eb → Ab → Fm → Cm D → G → Em → Bm
Aメロ Ab → Db → Eb7 G → C → D7
サビ Ab → Db → Fm → Cm → Db → Eb → Ab G → C → Em → Bm → C → D → G

このようにコード名を視覚化することで、初心者でも全体の流れが把握しやすくなる。特にサビのコード進行は反復が多いため、一度覚えてしまえば通して弾くことはそれほど難しくない。

サザンオールスターズ「平和の鐘が鳴る」のコードと背景

サザンオールスターズ 平和の鐘が鳴る ギターコード

もう一方の「平和の鐘」として多くのファンに親しまれているのが、サザンオールスターズの楽曲「平和の鐘が鳴る」だ。作詞・作曲は桑田佳祐で、10年ぶりとなる通算15枚目のオリジナルアルバム「葡萄」に収録されている。NHK放送90周年のイメージソングとして制作されたこの楽曲は、戦争と記憶、喪失と再生を静かに歌い上げる深い内容を持つ。

桑田佳祐の音楽的センスが凝縮されたこの曲のコード進行は、Aメジャーキーを中心としながらも、随所にテンションコードやオンコードを織り交ぜた複雑な構造を持っている。イントロのコード進行は A → A7onG → DonF# → F → Esus4 → E という流れで始まり、Aメジャーの安定感の中にクロマチックな動きが加わることで独特の緊張感が生まれる。

Gキーに移調した場合のコード進行は、G → F G7 → ConE → D# Dsus4 D という形でイントロが展開し、Aメロでは G・Am・D・G・G7・C・Cm・Bm・Em という一連のコードが流れる。サビ部分では「平和の鐘が鳴る」という歌詞の部分に G → F → E7 という動きが現れ、感情的なクライマックスを形成する。

この曲が難しく感じられる理由のひとつは、コードの変化が細かく、かつオンコード(分数コード)が頻繁に登場するためだ。DonF# や ConE といった表記に戸惑う初心者は少なくない。要するにこれは、分母のベース音を鳴らしながら分子のコードを押さえるという奏法で、ギターでは特定の弦を親指や人差し指のバレーを使ってミュートまたは押弦することで対応する。

コードを弾く前に知っておくべき基礎知識

「平和の鐘コード」を練習するにあたって、いくつかの基本をしっかり押さえておくと上達が早い。まず確認したいのがキーの概念だ。同じ曲でも楽器の種類や演奏者の声域によって、適切なキーは変わってくる。ギターコード表に記載されているキーが自分に合わない場合は、カポタストを活用して音程を上下させるのが最もシンプルな解決策になる。

次に重要なのがリズムの取り方。「HEIWAの鐘」はBPM120の4拍子で刻まれるため、ストロークパターンを安定させることが演奏の完成度を大きく左右する。一方、「平和の鐘が鳴る」は比較的ゆったりしたテンポで、アルペジオ奏法との相性も良い。メロディの抑揚を大切にしながら、コードチェンジをスムーズにつなげることを意識しよう。

ピアノで弾く場合は、まず右手でメロディを確認し、左手でコードのルート音とコードトーンを組み合わせて鳴らす練習から始めると良い。どちらの曲も感情表現が重要な楽曲なので、タッチの強弱や音の余韻を意識した弾き方が求められる。

楽譜・コード譜の入手方法と活用サイト

ギターコード譜 楽譜 日本音楽

「平和の鐘コード」を実際に演奏するための楽譜やコード譜は、いくつかのルートで入手できる。U-フレットのようなサービスでは、ギター・ウクレレ・ピアノ・ベース・パワーコードなど多彩な形式でコード譜が提供されており、JASRAC・NexToneの許諾を受けた正規のサービスとして利用できる。

楽器.meや J-Total Music といったサイトも、ギターコード譜を無料または有料で掲載している。楽器.meではギター(全コード表示)・ギター(コード名表示)・ピアノ(コード名表示)の3タイプと、キーを±6段階で変更する機能が用意されており、自分の声域や楽器に合わせた調整がしやすい。

合唱楽譜については、ピアノ譜・オルガン譜・ギター弾き語り譜・ウクレレ譜・合唱譜など、さまざまなスタイルの楽譜が専門サイトで販売されている。正規の楽譜を購入することは、作曲家や編曲家への敬意でもある。特に仲里幸広の「HEIWAの鐘」は平和への強いメッセージを持つ楽曲であるだけに、その音楽を正しく受け取る姿勢も大切にしたい。

「平和の鐘」が持つ音楽的・文化的な意味

楽器を手にしてコードを弾くとき、その曲の背景を知っているかどうかで演奏の深みはまったく変わってくる。「HEIWAの鐘」が合唱コンクールで繰り返し選ばれ続けているのは、単なる旋律の美しさだけではない。武器に頼らずに平和な世界を作ろうというメッセージが、沖縄風のメロディーに乗せられ、力強く勢いのある伴奏に合わせて祈りを込めて元気に歌われるからこそ、世代を超えて人々の心に届き続けている。

一方のサザンオールスターズ版「平和の鐘が鳴る」は、日本の戦後の記憶と向き合い、喪失を抱えながらも前へ歩こうとする姿を歌い上げる。桑田佳祐の言葉の選び方は詩的でありながら、誰もが体感できる普遍的な痛みを静かに包んでいる。NHK放送90周年という節目に生まれたこの曲が、長く語り継がれているのにはそれだけの理由がある。

コードを学ぶことは、音楽の表面を知ることに過ぎない。その音が何を語ろうとしているのかを感じながら演奏するとき、初めて「平和の鐘」は本当の意味で鳴り響く。

初心者から上級者まで——練習の進め方

「平和の鐘コード」の習得は、段階的に取り組むのが賢明だ。最初から完璧な演奏を目指す必要はない。まずはコードの形を覚え、押さえる感覚を身体に染み込ませることから始めよう。

初心者にはGキーへの移調がおすすめだ。Gメジャーのコードは開放弦を活用できるため、指への負担が少なく、コードチェンジもスムーズに練習できる。慣れてきたら原キーに戻し、バレーコードにも挑戦してみると良い。

中級者は、オンコードやテンションコードを取り入れることで演奏に豊かな色彩が生まれる。たとえばA7onGやDonF#といったコードを丁寧に鳴らすことで、原曲のニュアンスに近づくことができる。そしてどんなレベルの演奏者でも共通して意識すべきなのが、コードとコードのつなぎ目だ。そこに感情が宿り、演奏全体の流れが決まる。

「平和の鐘」はなぜ今も必要とされるのか

音楽が持つ力のひとつは、言葉では届かないところへ届くことにある。「平和の鐘」というテーマは、コードという技術的な問いを超えて、私たちに何かを問いかける。ギターを手に取り、鍵盤に指を置くとき、その問いに向き合う機会が生まれる。

技術だけを磨いていても、音楽は完成しない。メッセージを理解し、感情を込め、音に息を吹き込む——それが演奏というものの本質だ。「平和の鐘」のコードを覚えることは、その出発点に過ぎない。しかしその出発点から、音楽は確かに始まる。

ギターでも、ピアノでも、合唱でも。「平和の鐘」が響く場所には必ず、音楽の持つ純粋な力がある。それを手元の楽器で再現しようとする試み自体が、すでに意味深いことなのだ。コードを学びながら、その先にある音楽の本質を一緒に探っていこう。